エスゾピックの作用機序

ここでは、エスゾピックの作用機序について解説していきます。
エスゾピックはどのように脳に作用して入眠障害を改善するのでしょうか。

エスゾピックにはエスゾピクロンという有効成分が含まれています。
このエスゾピクロンは、ベンゾジアゼピン受容体という脳内の神経伝達に関わっている受容体に対して作用することができる成分です。この受容体が刺激されると、脳の活動を抑制する働きをもつGABA受容体の神経伝達が活発になります。
このように脳の活動を抑制することで眠気を促し、入眠障害を改善に導くのです。

また、ベンゾジアゼピン受容体の中にあるω1受容体という催眠・鎮静作用のある受容体のみに作用しやすい特徴があります。
他の睡眠薬の場合、ω1受容体だけでなく抗不安作用や筋弛緩作用のあるω2受容体に作用も同時に作用してしまうものがあり、それによって副作用のふらつきや転倒が起こる可能性がありますが、エスゾピックはω2受容体に作用しないため、副作用のリスクが軽減されます。

なお、エスゾピックは超短時間作用型のため、発現時間が早く作用時間が短い睡眠薬です。
翌日まで眠気を持ち越すことが少なく、翌日に予定がある人でも安心して服用することができます。